186.散瞳薬について

こんにちは、池袋サンシャイン通り眼科診療所です。
暖かい日差しが降り注ぐ初夏の陽気になりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今回のテーマは「散瞳薬について」です。

 

[散瞳とは]
まず、「散瞳(サンドウ)」という言葉を聞き慣れない、という方もいらっしゃるかもしれません。散瞳とは瞳孔が開いてひとみが大きくなった状態のことをいいます。通常、ひとみは周りの明るさによって大きくなったり小さくなったりと大きさを変え、眼に入ってくる光の量を調節しています。そのため、眼底(目の奥)を詳しく診ようとしてそのまま光を当てると、ひとみは小さくなってしまって眼底全体をくまなく観察することが難しくなってしまいます。そこで、眼底や水晶体を詳しく調べるために、散瞳薬を使って瞳孔を開いたままの状態にすることが必要になります。

 

[散瞳薬の種類]
散瞳薬にはその効き方によっていくつか種類があります。
瞳は、副交感神経の刺激で小さくなり、交感神経の作用で大きくなります。
副交感神経をおさえることで瞳を大きく開く点眼薬、交感神経を刺激することで瞳を大きく開く点眼薬もあります。
また、薬の作用している持続時間も違います。5~6時間のものから2~3日間、薬の作用が続くものもあります。

 

[注意する点]
○ 事前に医師に言うべき点
閉塞隅角緑内障および狭隅角緑内障の方には、眼圧を上昇させて病状を悪化させる恐れがあるため、このお薬は使えません。また、まれに微量が体内に吸収され、心血管系に影響を及ぼす恐れもあるため、高血圧症、動脈硬化症、心臓病、糖尿病、甲状腺機能亢進症、前立腺肥大症のある人なども注意が必要です。子供も、全身の副作用が大人に比べて出やすいので、慎重に使用する必要があります。その他、持病やアレルギーのある方も、医師にお伝え下さい。

○ 点眼して検査後注意する点
瞳孔が開くと、光がたくさん入ってくるのでまぶしく感じたり、ピントが合わせづらくなってかすんで見えたりします。散瞳薬が効いている間(瞳孔が開いている間)は、車の運転や事務仕事、戸外での仕事などがやりづらくなります。特に、車やバイク、自転車の運転などは事故につながる可能性がありますので、散瞳をした日はなるべく運転しないでください。また、雨の日には足元が滑りやすくなりますので、階段の上り下りや駅のホームを歩くときもご注意下さい。

以上が散瞳薬の大まかな説明です。散瞳薬は医師の診断のもとで正しく使う必要がありますが、網膜や水晶体、硝子体の疾患の正確な診断には欠かせない点眼薬です。もしご不明な点や不安なことがございましたら、医師にご相談下さい。

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    ●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
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