24.網膜静脈閉塞症

こんにちは。池袋サンシャイン通り眼科診療所です。
すっかり暖かくなり、桜も満開になりましたね。

さて、今回のテーマは「網膜静脈閉塞症」についてです。
網膜には動脈と静脈が網目のように走っており、網膜に栄養を供給する役割を果たしています。網膜静脈閉塞症とは、この網膜静脈の血液の流れが、何らかの原因で途絶えてしまう病気です。

 

【主な症状】
網膜の静脈は、眼球の後方にある視神経乳頭で1本になり、そこを終点に集合するように、網膜全体に枝分かれして広がっています。静脈の枝の部分が閉塞した場合を「網膜分枝静脈閉塞症」と呼び、乳頭部で静脈の根元が閉塞した場合を「網膜中心静脈閉塞症」と呼びます。


<網膜分枝静脈閉塞症 >
糖尿病とならんで、眼底出血を起こす代表的な病気でもあります。例えば、鼻側の静脈に閉塞が起きても、ほとんど症状は見られません。そのため、静脈から出血しても気がつかず、他の病気の検査などで閉塞が見つかるケースがかなりあります。
しかし、耳側の静脈に閉塞が起こると、黄斑部に出血や浮腫が起こりやすく、視野欠損や視力低下が起こる確率が高くなります。


<網膜中心静脈閉塞症 >
静脈が根元でつまるため、全ての静脈が拡張・蛇行して網膜全体に出血斑が出現します。発症後、2~3ヶ月で新生血管が出現する場合が多く、緑内障を合併し、予後はよくありません。

 

【合併症】
網膜静脈閉塞症では、発症時の眼底出血や網膜浮腫が視覚に影響を及ぼすほか、発症後3カ月から1年以上も経ち、症状が落ち着いた慢性期になってから、硝子体出血や血管新生緑内障、網膜剥離などの合併症が起きてくる場合があります。

【検査法】
眼底検査を行うことで容易に診断することができます。場合によっては、造影剤を用いた蛍光眼底造影検査を行うこともあります。

 

【治療法】
●急性期
閉塞した血管に血流を再開させるため、血栓溶解薬や網膜循環改善薬が用いられます。これに続いて、眼底出血や網膜浮腫をできるだけ早く消失させるため、レーザー光凝固術が施される場合があります。急性期の治療で大切なことは、静脈閉塞後できるだけ早く治療を開始することです。
●慢性期
治療の主目的は、合併症の予防に移ります。
網膜無血管野があれば、レーザー光凝固で酸素や栄養の必要量を減らし、新生血管発生を促す物質を放出させないようにします。血流改善のため、引き続き網膜循環改善薬が使われることもあります。
同時に、静脈閉塞が起きる最初の原因となった病気(主に高血圧)を治療し、再発を防ぐことも重要です。

他の眼科疾患から症状が出る場合もありますので、気になる方は受診の上、医師に相談して下さい。


●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
●無断での記事転載はご遠慮ください。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。

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