417.遠視と老眼って同じもの?

こんにちは、池袋サンシャイン通り眼科診療所です。
お正月は、いかがお過ごしでしたか?

今回のテーマは「遠視と老眼って同じもの?」です。

遠視と老眼(眼科では「老視」といいます)が同じものと思われている方が多いかと思いますが、実は違います。

眼鏡やコンタクトレンズで矯正する際、遠視も老視も+(プラス)のレンズ(凸レンズ)を使うため、混同されることが多いようです。ちなみに、近視を矯正するときには-(マイナス)レンズ(凹レンズ)を使います。

 

 遠視というのは、リラックスして遠くを見ている時に、網膜の後ろ側にピントが合ってしまう目のことをいいます。網膜上にピントが合わないと物がハッキリと見えないので、調節(※)をすることによってピントを合わせます。遠視の人は普段から目の中の筋肉を使い、調節をして物を見ているため、目が疲れやすい方が多いです。強い遠視の場合は、自分の目の力だけではピントを合わせきれないこともあり、その場合は眼鏡やコンタクトレンズが必要になります。弱い遠視の場合でも、眼精疲労がある場合などは眼鏡やコンタクトレンズを使うこともあります。遠視は年齢は関係なく、近視や乱視と同じ「屈折異常」の一つです。

 

(※)調節・・・目の中にある水晶体というレンズの厚さを変えることにより、ピントを合わせる機能です。水晶体の厚さを変えるときに、毛様体筋という筋肉を使います。

 

老視というのは、調節をするときに働く水晶体が加齢によって硬くなることにより、ピントを合わせづらくなる現象のことです(調節力の低下)。遠視と違い、40歳を越える頃から誰にでも起こる現象で、屈折異常ではなく「調節異常」の一つです。

遠くを見るときよりも、近くを見るときの方がより多くの調節力が必要なため、老視が始まると、とくに近くの物にピントを合わせるのが難しくなります。

 

 遠視も老視も、眼鏡での矯正はもちろんできますが、コンタクトはどうでしょうか。

実はどちらも矯正することができます。とくに遠近両用のコンタクトレンズがあることをご存じない方も多いかもしれませんね。

 では、どういう原理で見やすくなるのかを簡単にご説明します。

 

遠視の場合は、単純に網膜の後ろ側にピントが合っている状態を、コンタクトレンズを付けることによって、網膜上に持ってくることで見やすくします。ソフトコンタクトレンズでもハードコンタクトレンズでも同じです。

 

 一方、遠近両用は少し複雑です。

遠視用や近視用のレンズとは違い、一枚のレンズに遠くを見るための度数と、近くを見るための度数が両方とも入っています。

そして、ソフトレンズとハードレンズとで、デザインや使い方が大きく異なります。

 

まずハードレンズです。

レンズのメーカーや種類によってデザインが色々ありますが、現在主流なのは、レンズの中心部に遠くを見るための度数(近視や遠視の度数)が入っていて、その周辺に近くを見るための度数(老視の度数)が入っているものです。

このレンズは、遠くを見るときは顔をまっすぐにして見るようにして、近くを見るときは少し顎を上げて下目づかいで見ることで、遠くも近くも見えるレンズです。最初は慣れが必要ですが、遠くも近くもハッキリ見えるのが特徴です。「交代視型」と呼ばれます。

 

次にソフトレンズです。

ハードレンズと同じく、レンズのメーカーや種類によってデザインが色々ありますが、とくに多いのが、レンズの中心部に近く用の度数(老視の度数)が入っていて、その周辺に遠く用の度数(近視や遠視の度数)が入ったものです。このタイプのレンズは、ハードレンズとは違い、顎の上げ下げでは見やすくなりません。脳の働きを利用し、遠くを見たいときは遠く用の度数を使い、近くを見るときは近く用の度数を使うように脳が自分で判断し、遠くも近くも見えるレンズです。こちらのレンズも、慣れるまで時間がかかる方もいらっしゃいます。遠近両用ハードレンズよりは、ハッキリは見えませんが、遠く用の度数だけが入ったレンズと比べると、近くのものは確実に見やすくなります。「同時視型」と呼ばれます。

 

人によって種類やメーカーの相性などもあるため、実際に付けて見てみないと分からないこともあります。少しでも興味を持たれた方は、是非一度当院でお試しください。

近くが見にくいのを我慢して見ていると、眼精疲労や頭痛の原因になることもあります。

「最近、目が疲れやすいなぁ」「近くが見にくいなぁ」と感じたら、是非一度眼科を受診してみてください。

 

 

 

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