146.老眼について

こんにちは。池袋サンシャイン通り眼科診療所です。
暑さがきびしい日々が続いておりますが いかがお過ごしですか。
今週のテーマは 「老視」 についてです。

老視とは
目のピント合わせをするレンズの役割をする水晶体の弾力性が低下して調節力が弱まったために、近いところが見えにくくなる状態で、誰もがなる目の老化現象の1つです。(「老眼」や「調節障害」とも呼ばれます。)

老視の原因
① 水晶体の弾力性低下 
② 毛様体筋の筋力低下 とされています。
①『水晶体の弾力性低下』は、眼の中の『老廃物』が年々蓄積され、それが水晶体の繊維の間に入り込むのが主な原因とされています。
②『毛様体筋の筋力低下』は、加齢や酷使が原因と言われています。

老視の症状
近見視の障害ですが、必ずしも「近くが見にくい」という症状だけでもありません。
「仕事の後の疲労感、頭痛、眼痛」
「近くの作業の持続で目がぼやける」
「本や新聞の字が見にくい」
「薄暗い所で文字が見えにくい」
「近視の人では「眼鏡を外すと近くがよく見える」
といった症状を訴えます。

老視の見え方を改善するには
老視の治療法はなく、減退した調節力を眼鏡またはコンタクトレンズで補うことになり凸レンズによって、焦点が網膜上に結ばれるように調整します。
軽度の近視眼では、眼鏡、コンタクトレンズを外すことによって快適な近方視が得られることもありますが、強度近視、正視あるいは遠視の場合には、眼鏡、あるいはコンタクトレンズが必要となります。

老眼鏡に用いられるレンズの種類
●単焦点レンズ
病院などの公共施設に設備されていたり、売店で売られたりしている老眼鏡で、近いところだけを見るためのもの。価格も安く、30~40cmくらいの近くを見るときだけに使いたいという人に。ただし、遠くを見るときには老眼鏡をはずすか、別の眼鏡にかけ替えなければならない。近用作業を長くするのには最適。
●二重焦点レンズ、三重焦点レンズ
二重焦点レンズは、近いところ用と遠いところ用の2つのレンズが上下に重なったり、近いところ用が小さい玉の形で真ん中あたりに入ったりしている。三重焦点レンズは中間用が加わったもの。見たいものの像がレンズの境目に来ると上と下で違って見え、外見上も境目が分かってしまうのが難点。境目を除けば像のゆがみや揺れがほとんどない。
●累進多焦点レンズ (境目のない遠近両用)
境目の部分を、徐々に度数を変えた累進帯にして、この部分で中間を見るタイプで、最近主流になっている。境目はないが、近いところ用と遠いところ用の違うレンズを1枚にしているために、とくに累進帯の両側では像がゆがんだり揺れたりする。また、遠くまで見えるレンズほど、近いところの視野が狭くなる。そのため、パソコンなどの手元の作業ではなく、自動車運転など外出での使用が多い人に向く。
●中近用レンズ
遠近両用レンズを老眼用のレンズ領域を広くして、手元から5m先くらいまでを見やすくしたもの。読書や家事、会議など室内での作業にぴったり。
●近近用レンズ
手元から1mくらいまでを見るのによく、モニター、キーボード、原稿といったすこしずつ距離の違うものに視線を動かすパソコン作業など、デスクワークに向いている。

遠近両用の眼鏡は、一つの眼鏡で遠近が見えるため便利ですが、慣れるまでは視野が揺れて感じたり、階段を踏みはずしやすかったり、目が疲れやすく感じたりする場合があります。また、境目を無くして度数を変化させているため、レンズの下部に歪みが生じ視野が狭くなる欠点もあります。
 
コンタクトレンズ処方
多くのバイフォーカル(遠近両用)コンタクトレンズが開発されています。
最近では遠近両用の一日使い捨てタイプや乾燥しにくいシリコンタイプの遠近両用レンズも登場しました。
同時視型と交替視型に分けられます。
同時視タイプは、ドーナツ状に遠用部・近用部・中間部が設けられています。
境目のない遠近両用メガネレンズのように遠く用の度数から手元用の度数へと自然に度数が変化していきます。そのため遠くから近くまで自然に見ることができます。
(レンズによって遠用部と近用部の度数位置が逆になっているタイプもあります。)
交替視タイプは、遠くを見る部分と近くを見る部分が分けられています。
レンズが回転しないように設計され、視線を動かすことで近くと遠くを見分けます
(レンズによって設計は異なります)
現状では、単焦点レンズのような満足度をすべての人がもてるのは、まだ難しいようです。このバイフォーカルコンタクトレンズは、完全にマルチではなく少し調節力が残っていないとうまくいかないようです。したがって40~50歳代までの人が対象で、60歳代になって調節力がなくなると、うまくいかないといわれています。また暗いところでは散瞳気味になるため、遠用部と近用部の両方のゾーンにかかってしまい、像が乱れピントが合いにくくなるので見えにくくなります。 バイフォーカルコンタクトレンズは、基本的には明るいところで装用することになります。
最近では、遠近両用の使い捨てコンタクトレンズも、乾きにくい、シリコンタイプのレンズが発売されまして選択の幅も増えてきました。
それぞれメリット、デメリットがありライフスタイルに合わせて選択されるのが良いと思われます。

老視を予防する方法
老視を予防する方法は残念ながら目の疲れをためないことぐらいしかありませんが、進行を遅らせる方法として最近注目されているアンチエイジングです。
まだ科学的に実証されたわけではありませんが、理想的な栄養素を取り入れることが老視の予防になるかもしれません。
身体を健康に保つ秘訣は、栄養バランスのとれた食事や適度な運動、ストレス対策、禁煙、紫外線対策などが大切です。

目のアンチエイジングに役立つ食品
緑黄色野菜、ビタミンB群、ルテイン、亜鉛などが目のアンチエイジングにいい食品
目の健康を維持するために食事も重要です。玄米、牛乳、レバー、納豆などに含まれるビタミンB群は目の疲れを取ることから目薬にも配合されるビタミンです。

ニンジン、かぼちゃに含まれるカロチノイドやサケやイクラに含まれるアスタキサンチン、ブロッコリー、小松菜などに含まれるルテインは、加齢黄斑変性症、白内障などの予防にも効果があるといわれます。

カシス、ブルーベリー、紫芋、小豆などに含まれるアントシアニンというポリフェノールの一種も、目の血行を促進して疲れ目を改善するそうです。

また目の細胞の修復や再生に欠かせない亜鉛を多く含む海藻類や穀類、貝類なども効果があるといわれています。

老視の症状と思っても、もしかしたら別の眼の病気かもしれません。
老視の出る頃は、他の眼の病気もでやすい年齢でもあるので気になる症状があれば、まずは医師の診察を受けることをおすすめします。

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