76.原田病

こんにちは。池袋サンシャイン通り眼科診療所です。
桜が咲くこの時期、慌しい方も多いのではないでしょうか。別れあり、出会いあり、今年度もどうぞ宜しくお願い致します。
さて、今回のテーマは「原田病」です。

【原田病】
原田病は、ぶどう膜炎の一種です。20代から40代の女性に多くみられます。
自分の全身にある正常なメラニン色素を持った細胞が、リンパ球によって標的にされて破壊される自己免疫疾患です。
ぶどう膜とは・・・
虹彩・毛様体・脈絡膜という3つの組織を合わせてぶどう膜といいます。
ぶどう膜は褐色のメラニン色素と血管が豊富で色と形がぶどうに似ていることからその名がつけられました。虹彩は周囲の明るさに反応して瞳孔(瞳の中央の黒いところ)の大きさを変化させることで、眼の中に入る光の量を調節します。毛様体は物を見る時に遠近のピント調整を行うことと、房水の産生をします。
普段の状態で見えるのは虹彩(瞳の「茶目」の部分)だけです。

自己免疫疾患とは・・・
本来はからだに侵入する異物を排除してからだを守る免疫システムが、
あやまって自分のからだの正常な組織を標的にして排除するように働いてしまう病気です。

◆原因◆ 
原因不明の病気です。
特定の遺伝体質の人にしか発症しませんが、何が病気の誘因になっているのかわかっていません。

◆症状◆
・ 目がまぶしく感じる
・ 目の奥の方が痛くなる
・ 視力低下
発熱や、喉の痛みなどのように、風邪のような症状が先に現れることもあります。
頭皮にピリピリとするような違和感や、耳鳴りやめまいを伴うこともあります。
病気が進行すると、髪の毛が抜けたり、皮膚がところどころ白くなったり、耳が聞こえにくくなったりすることもあります。
 一度治っても再発することがあるので、定期的に眼科医の診察を受ける必要があります。

◆合併症◆
ぶどう膜炎は合併症として、緑内障、虹彩後癒着、白内障、網膜の障害などの合併症が高い頻度で起こります。これらの合併症は、重篤な視力障害につながることがあるので、その早期治療が大切です。

◆治療法◆
発症早期におけるステロイド薬の大量点滴投与が有効と考えられています。
ステロイド薬は大量に投与すると血栓の形成、高血圧、血糖上昇などの重い副作用が出る危険性もあるので、
入院が必要です。超大量のステロイド薬を短期間に集中して投与する、いわゆるパルス療法が行われることもあります。
前部ぶどう膜炎を併発することも多く、局所的な治療として、消炎のためのステロイド薬の点眼や、
虹彩の癒着防止のための散瞳薬の点眼も行われます。
多くの場合、発症後2カ月くらいで回復期に入り、網膜剥離の消失に伴って視力ももどってきます。
回復後、眼底は色素脱失によりいわゆる“夕焼け状眼底”と呼ばれる特徴的な状態になります。
色素細胞の損傷によって、皮膚や頭髪、眉毛などの一部が白くなることもあります。
眼の炎症は一度治ってから再発することもあり、注意が必要です。

◆検査◆
眼底検査を行うと、網膜剥離を伴う特徴的な炎症像がみられます。
この網膜剥離は滲出性網膜剥離と呼ばれ、炎症に伴って起こるもので、
通常の網膜に裂孔ができて起こる網膜剥離とは違い、手術の必要はありません。
炎症を鎮めることによって治ります。蛍光眼底造影検査を行うと、
網膜剥離に相当するところで造影剤が漏出するなどの特有の所見が得られます。
髄液検査や聴力検査なども必要です。

◆当院での検査及び治療◆
治療の中心はステロイド薬の点眼や内服、あるいは点滴です。
細菌感染が絡む場合は、その病原微生物に効果のある薬が使用されます。
茶目(虹彩)は水晶体と癒着しやすいので、これを防止するための治療も同時に行われます。
症状によっては、大学病院等へ紹介する場合がございます。

●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
●無断での記事転載はご遠慮ください。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。

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