48.網膜色素変性症
こんにちは、池袋サンシャイン通り眼科診療所です。
朝晩が涼しくなって、秋の訪れを一段と感じるようになりました。
今回のテーマは、網膜色素変性症です。
<網膜色素変性症とは>
網膜色素変性症とは、眼の中の光を感じる組織である網膜に異常な色素が沈着し、光の明るさを感知する細胞が障害を受ける病気です。
<症状>
暗いところが見えにくくなる(夜盲)、視野が欠ける、視力低下などが挙げられます。
<原因と症状の進行>
この病気は、人口3,000~8,000人に一人の割合で起こると言われています。遺伝性による発病例が多いのですが、遺伝ではなく突然発病する場合もあります。
症状の進行はゆるやかですが、個人差がみられます。
<検査方法 >
●視力検査
●眼底検査・・・眼底にある網膜の状態をくわしく調べるために行います。検査の前に目薬をさして瞳孔を開き、
検眼鏡を通じて主に視神経や網膜を観察する検査です
●蛍光眼底検査・・・蛍光剤を血管内に送り込み、眼底の血流状態を写し出す事が出来るため、上記の眼底検査よりも精密な眼底写真を撮る事が出来ます
●視野検査・・・視野がどのぐらい欠けているかを調べる検査です。病気の進行レベルを把握するうえで重要な検査となります。
●暗順応検査・・・夜盲の程度を調べる検査です。
●網膜電位計 RETeval レチバル・・・網膜が光を受けたときに発生する電位〈でんい〉を調べる検査です。
<治療>
この病気は遺伝子が関係していることが多く進行性のため、残念ながら根本的な治療法がありません。
したがって現在のところ病気の進行を遅らせることが、最大の治療となります。進行を遅らせる方法として、
●強い光を避けること、屋外では普段からサングラスをかける
●ビタミンA・循環改善薬の服用 などが挙げられます。
<予後>
網膜色素変性症の症状、進行には個人差があるので長い目で診察を受けていただき、経過をみる必要があります。
- 上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談して下さい。
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
●無断での記事転載はご遠慮ください。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。
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院長: 堀 好子
(日本眼科学会認定 眼科専門医 医学博士)所属学会:日本眼科学会会員、日本眼科医会会員、日本角膜学会、 日本眼科手術学会、日本眼内レンズ屈折手術学会
経歴 昭和61年 岩手医科医学部 卒
平成2年 岩手医科大学大学院 卒平成3年 岩手県立大船渡病院 眼科医長
平成5年 岩手医科大学眼科助手
平成5年 ハーバード大学スケペンス眼研究所勤務
平成9年1月 東京歯科大学眼科勤務
平成9年6月 南青山アイクリニック勤務
平成20年 東京歯科大学市川総合病院勤務平成22年4月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 管理医師就任
主な論文 The three-dimensional organization of collagen fibrils in the human cornea and sclera.(旧姓Komai)
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常勤: 新川 恭浩
(日本眼科学会認定 眼科専門医)所属学会:日本眼科学会、日本白内障屈折矯正手術学会、日本網膜硝子体学会、日本眼科手術学会
経歴 平成13年 熊本大学医学部 卒
平成14年 京都大学医学部 眼科学教室入局
平成14年 島田市立島田市民病院 勤務
平成20年 高松赤十字病院 勤務
平成22年 公益財団法人田附興風会 北野病院 勤務
平成26年10月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 勤務 -
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