132.緑内障とはどんな病気

こんにちは。池袋サンシャイン通り眼科診療所です。
初夏の日差しがまぶしくなってきました。眼のUVケアもお忘れなくお過ごしください。

今週のテーマは、「緑内障とはどんな病気?」です。

「緑内障」、よく耳にする病名ですがどういう病気かご存知でない方、またご自身には、関係ないとお考えの方が多くいらっしゃるかと思います。
今週は、緑内障がどういう病気なのかについてご説明いたします。

<主な原因>
少々難しい言葉で説明すると、緑内障とは「進行性の、視神経の構造的機能的異常をきたす病気」です。
「構造的異常」とは視神経の形に異常(視神経乳頭陥凹異常)をきたすという意味、「機能的異常」とは視野障害を生じることを意味します。
つまり、視神経の形に異常をきたし、視野障害が起こる病気です。原因は、個人の体質によるものと考えられます。
いわゆる遺伝病ではありませんが、体質として遺伝することは考えられます。親兄弟が緑内障の場合は眼科で検査を受けられることをお勧めします。
<主な症状>
緑内障の自覚症状としては、見えない場所(暗点)が出現する、あるいは見える範囲(視野)が狭くなる症状が最も一般的です。
しかし、日常生活では、両眼で見ていますし、多くの場合、病気の進行は緩やかなので、初期は視野障害があってもまったく自覚しないことがほとんどです。
実際、緑内障の患者さんが自覚症状で気がつくのは、かなり進行してしまって視野や視力が悪化してからということも多いです。
視野障害が進行した場合は、視力が低下し、場合によっては失明することさえありえます。しかも緑内障が恐ろしいことの理由の一つは、
緑内障の進行は常に一方通行であり、喪失した視野や視力を治療によって取り戻すことができません。
緑内障の治療は、あくまでも緑内障の進行をゆっくりにするためのものであり、見え方を改善することはできません。
また、急激に眼圧が著しく上昇した場合(急性緑内障発作)は、眼痛・充血・目のかすみの他、頭痛や吐き気を自覚することもあります。
こういう場合は、大変苦しいですし、急速に視野が悪化していきますので、すぐに治療を受ける必要があります。
逆に、ゆっくりと眼圧が上昇していく場合や、正常眼圧でも緑内障になるタイプでは、自覚症状がないために、
気がついたら視野が悪くなっていたということになりがちです。

<主な検査方法>
●眼圧検査
    眼圧は、緑内障は眼圧が正常(10~21mmHg)より著しく高い患者様から、中等度の患者様、正常範囲におさまる患者様までまちまちです。
眼圧の測定方法は、非接触型(ノンコン)が多く用いられ、眼科専門医は、接触式(アプラネーショントノメーター)を用いて測定します。
当院には、接触式(アプラネーショントノメーター)がありより専門的に計測が可能です。

●眼底検査
顕微鏡などで眼球の奥をのぞき、視神経に異常がないかチェックします。
   検眼鏡を通じて主に視神経や網膜を観察する検査です。この検査により眼底疾患の有無を調べることが出来ます。
また、当院では、眼底カメラを使用することにより、眼底の写真を撮ることも出来ます。

●視野検査
視野計測の器械を使い、視野が欠けていないかチェックします。
この検査により眼底疾患の有無を調べることが出来ます。
また、当院では、多くの最新検査機器で視野検査が可能です。
当院の検査機器をご案内します。
☆ ハンフリー視野計
〔ハンフリー視野計は、主にものを見る中心部近くを詳しく検査します。客観的に視野を捉えることができ、
結果を統計的に判断することが可能です。緑内障の診断・経過観察には不可欠な検査です。〕
☆ ゴールドマン視野計
〔動的指標を用いて動的視野の計測を行います。180度の視野角の検査にも用いられます。
全体の視野の形状を検査で知ることが出来ます。〕
☆ FDTスクリーナー
〔比較的短時間で行える視野検査機器です。〕

●OCT(光干渉断層計)
〔視神経と網膜神経線維層の断層画像を撮影することもできるので、
視野が欠ける(自覚)症状が現われる前に緑内障による網膜視神経線維層の欠損を捉えることができます。〕


●HRTⅡ(眼底三次元解析)
〔HRTⅡは、レーザーを使用して乳頭陥凹の大きさ・深さ・形状を立体的に測定します。
眼底写真では単色で観察の難しい陥凹が、カラーマップで表示されます。
精密な計測と共に、年齢・性別による正常値との比較も行います。
また、初回の検査結果と最新の検査結果を比較できます。〕

上記の検査機器により緑内障、視神経乳頭の変化や網膜の状態の経過を追って観察する事も出来ます。


<主な治療方法>
緑内障の治療
 緑内障は、眼圧を下げることができれば、その進行を防止したり、遅らせたりすることができる可能性のある病気です。
正常眼圧緑内障でさえも、眼圧をさらに下げることで病気の進行を遅らせることができる可能性があります。
早期に緑内障を発見できれば、言い換えれば、まだ視神経の障害が軽いうちに手を打つことができれば、
失明に至る危険性はぐっと少なくなります。治療の目的は進行を止める、または遅らせることであり、
回復させるものでないことをご理解ください。治療方法としては、薬物療法・レーザー治療・手術がありますが、
すべての緑内障に対して同じ治療効果があるのではなく、緑内障のタイプやそれぞれの人に適した治療方法があります。
緑内障外来担当医とよく相談して治療方針を決めていくことが重要です。

(1) 薬物療法
多くの緑内障では、点眼薬物治療薬物療法が治療の基本となります。現在では、さまざまな薬効を持った点眼薬が発売されており、
緑内障のタイプ・重症度・眼圧の高さなどに応じて処方されます。一種類の目薬だけで効果が少ないと判断された場合は、
複数の目薬を組み合わせて処方されることもあります。また、眼圧を下げる飲み薬もありますが、副作用が強く出る場合があり、
内服できないこともあります。目薬は病状を維持するためのものです。症状が改善しないからといってご自身の判断でやめてしまわず、
根気よく緑内障外来担当医と相談しながら点眼することが重要です。研究がどんどん進んでいます。
各種薬が使用可能で治療のはばがひろがってきております。

代表的な薬は、
ベータ・ブロッカー
アルファ・ブロッカー
コリンエステラーゼ阻害薬
プロスタグランジン
炭酸脱水酵素抑制剤
コリン作動性(縮瞳薬)
交感神経作動薬
などがあげられます。聞きなれないお薬の名前が多いかと思います。専門性が高い分野ですので詳しい内容は、
緑内障外来担当医に相談することをお勧めします。


(2)レーザー治療
 レーザー治療には主に二つの方法があります。一つは、虹彩に孔を開けるときにレーザーを使用します。
もう一つは、線維柱帯に照射することで房水の排出を促進するためのレーザー治療です。

(3)手術
 薬物療法やレーザー治療が功を奏さなかった場合に行われる治療です。
大まかには、房水を眼外に染み出すように細工をする手術と、線維柱帯を切開して房水の排出をたやすくしてやる手術の二つがあります。
緑内障の手術方法は年々改良が進んでおります。

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