眼科で発見される脳腫瘍/池袋サンシャイン通り眼科診療所/豊島区池袋駅前の眼科

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コラム


▽眼科で発見される脳腫瘍

こんにちは池袋サンシャイン通り眼科診療所です。

春の気配を感じる季節となりました、皆様にはますますご壮健の事とお慶び申し上げます。
今週のテーマは眼科で発見される脳腫瘍です。

眼科で発見される脳腫瘍として、
徐々に視力が低下する等(視力・視野障害)の出やすい脳下垂体腫瘍があげられます。その他、視力障害の出る腫瘍として、神経膠腫(グリオーマ)、髄膜腫(ずいまくしゅ)、星状細胞腫等、があります。
今回は、眼科で発見される脳腫瘍として多い、脳下垂体腫瘍に焦点を当てて、ご説明させていただきます。
脳下垂体腫瘍とは…

画像…国立癌センター引用
眼でとらえた視覚情報は、眼球から視神経を通じて大脳の後頭葉(こうとうよう)にある視覚中枢へと投影されます。その途中、ちょうど脳下垂体(のうかすいたい)の上方で、左右眼からの視神経が交わって視交叉(しこうさ)をつくります。視交叉では、視野の外側(耳側)を担当する視神経線維は交叉して反対側の視索へ入り、内側(鼻側)を担当する視神経線維は交叉せず同側の視索へと入ります。
脳下垂体に腫瘍が生じると、視交叉の前方を下方から圧迫し、視神経線維を圧迫して、後述する両耳側半盲など特徴的な視野障害が生じることになります。腫瘍が大きくなって視神経交叉を圧迫するために視野視力障害をきたし、眼科で発見される症例が多く存在します。また、腫瘍内出血をきたすことも多く、比較的急激な視機能障害で発症する症例も存在します。下垂体腫瘍内での出血による急激な腫瘍容積の増大は、下垂体卒中(かすいたいそっちゅう)と呼ばれ、視交叉の急激な圧迫により、片眼または両眼の急激な視力・視野障害を起こし、眼科へ来院される患者様が多いです。

<症状>

脳下垂体腫瘍による視交叉下方からの圧迫では、視交叉の中央部に位置する両眼視神経のうち、鼻側由来の視神経線維が障害されやすくなります。その結果、両眼の耳側視野が徐々に狭窄・欠損し、進行すると両耳側半盲といわれる特徴的な視野障害を示します。
 また、下垂体腫瘍内での出血による急激な腫瘍容積の増大は、下垂体卒中と呼ばれ、視交叉の急激な圧迫により、片眼または両眼の急激な視力・視野障害を起こすことがあります。
 元来、下垂体は成長ホルモンや乳汁分泌ホルモンなどさまざまなホルモンを分泌しており、腫瘍にもホルモンを過剰に分泌するタイプとそうでないタイプがあります。前者では、過剰に分泌されたホルモンによる作用、たとえば成長ホルモンが過剰に分泌されれば巨人症(きょじんしょう)などを合併しますが、後者の場合は視野障害のみが唯一の自覚症状になります。
<検査>
眼科では、視力検査、視野視野検査、眼底精密検査を行います。
視野検査で、両眼の耳側に視野障害があれば、両耳側半盲が疑われます。視野の耳側に狭窄が現れることは、緑内障をはじめ、ほかの眼疾患でも起こりえますが、区別するうえで重要な点は、視野障害が、視野の中心から上下に引いた垂直経線を尊重している(垂直経線を境に耳側のみに限られている)ことです。
その場合は、視交叉の近くの圧迫性病変が疑われるため、頭部CTやMRIといった画像診断により視交叉周囲の占拠性病変を精密検査する必要があります。
<種類>
・非機能性下垂体腺腫・・・全下垂体腫瘍の約30%を占めています。ホルモン産生過剰による症状をきたさない腫瘍で、実際の頻度としてはこれが最も多く、視神経障害(視力低下、視野障害)を示します。
・GH(成長)ホルモン産生腺腫・・・男性にやや多くみられる腫瘍です。成長期に発症した場合は巨人症になり、成人になり発症した場合、手足の先端、額、あご、唇、舌などが肥大して末端肥大症となります。指が太くなったり靴のサイズが大きくなり、あごなどが大きくなり数年で顔つきが変わったりします。異常分泌が長く続くと、糖尿病などになりやすくなります。
・PRL(プロラクチン)ホルモン産生腺腫・・・女性に多くみられる腫瘍です。無月経と乳汁分泌などの症状があります。男性の場合、性欲低下やインポテンツなどの症状が出ます。女性不妊症の原因ともなっています。
・TSH(甲状腺刺激)ホルモン産生腺腫・・・甲状腺刺激ホルモンは甲状腺を刺激し、甲状腺ホルモンの分泌を刺激します。甲状腺刺激ホルモン産生腫瘍は稀なものですが、この腫瘍ができると、甲状腺腫大、甲状腺機能亢進症をおこします。
・副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)産生腫瘍・・・副腎皮質刺激ホルモンは副腎よりのコルチゾールというホルモンの分泌を刺激します。このホルモンがないと血圧が下がる、意識消失をきたすなど、いわゆるショック症状をおこし、生命にかかわります。しかし、この副腎皮質刺激ホルモンが過剰になると逆にクッシング病という病気になります。中心性肥満、糖尿病、骨粗鬆症、高血圧などの症状をだしてきます。


<治療>

下垂体腺腫の治療法としては、1)経過観察、2)薬物療法、3)手術、4)放射線治療の4つの選択肢があります。年令、症状、腫瘍のホルモン産生能の有無やその種類によって最適の治療法を決めます。圧迫症状を呈する大きな腺腫、内分泌症状を伴うホルモン産生腺腫、下垂体卒中例が手術適応となります。手術には経蝶形骨洞法と開頭法があります。開頭法に比べて、低侵襲(脳や視神経などの重要な頭蓋内組織に影響を与えない)で、患者さんの心理的負担も比較的軽いため第一選択となる症例が多いです。鞍上部に大きく伸展する腺腫に対しては手術を2回にわけて行う2期的手術が行われることもあります。Hardy法の欠点は術野が狭く深いことで術者の習熟を要します。また、術中に副鼻腔・頭蓋底のオリエンテーションを正しく保つ必要があり、術中X線透視が使用されます。最近ではコンピューター手術支援装置(ナビゲーション)によるリアルタイムな3次元的位置確認や、3D-CTによる術前シュミレーションが試みられています。また、海綿静脈洞へ側方伸展した腫瘍に対して内視鏡を併用して腫瘍の摘出度を高める工夫や、鼻孔から蝶形骨洞へ直接到達する内視鏡手術が試みられています。


●上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談して下さい。
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
●無断での記事転載はご遠慮ください。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。


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